敗戦の日を機に日本の将来を憂う(1)英霊に謝す

軍令部総長 永野 修身

「戦わざれば亡国と政府は判断されたが、戦うもまた亡国につながるやもしれぬ。しかし、戦わずして国亡びた場合は魂まで失った真の亡国である。しかして、最後の一兵まで戦うことによってのみ、死中に活路を見出うるであろう。戦ってよしんば勝たずとも、護国に徹した日本精神さえ残れば、我等の子孫は再三再起するであろう。そして、いったん戦争と決定せられた場合、我等軍人はただただ大命一下戦いに赴くのみである」

軍令部総長といえば、言わずと知れた海軍のトップ。永野修身軍令部総長はエリートを養成する海軍兵学校を次席で卒業し、米ハーバード大学に留学したり、在米大使館の駐在武官などで、3年ほどアメリカで生活した人、当時陸海軍を問わず、エリートは皆海外留学や駐在武官として派遣されていた人が多く、アメリカの国力を誤って戦争してしまったなどということは断じてない。その中でも永野総長は軍人でなければ、住み続けたいと言っていたぐらいアメリカ好き、筋金入りの親米派だったのです。

その永野総長が「戦ってよしんば勝たずとも、護国に徹した日本精神さえ残れば、我等の子孫は再三再起するであろう」と期待していただいた我々ですがこの体たらく。米軍の占領が巧妙だったこともあったでしょうが、日本が敗戦国として永遠に扱われること、日本人の心を失うことで得をする、所謂、敗戦利得者なるものの餌食となっているのが実情です。命がけで挑んだ先人には本当に申し訳ないことです。

先の戦争といわれる大戦をアメリカの占領中に太平洋戦争と呼ぶことを強制され、大東亜戦争という言葉は使用禁止にされました。しかし占領が終わってもすべてのメディアが太平洋戦争を使います。現代の若者の中にはアメリカと4年間戦争してその後7年間占領されたことも知らない人もいるそうで、恐ろしさすら感じます。

占領期に効いたのは、公職追放と検閲、マスコミを検閲してアメリカに都合の良くメディアを使った。NHKラジオは1945年12月から1948年まで占領軍が作成したラジオ番組『真相はかうだ』をさも日本人が真実を語ったかのように放送した。「悪いのは軍国主義者の指導者たちで多くの日本国民はその犠牲になったのだ」という嘘の放送、しかし皆が真実と信じた。国営放送が嘘を放送しないだろうと。これがプロパガンダです。ドイツ人がナチスに罪を擦り付け俺たちは悪くないみたいな卑怯な思考を日本人は持つべきではありません。正しく大東亜戦争を総括をしなければなりません。

占領中は言論の自由はなかった。朝日新聞は「原爆の使用や無辜の国民殺傷が病院船攻撃や毒ガス使用以上の国際法違反、戦争犯罪であることを否むことは出来ぬであらう」という談話。「ほとんど全部の日本人が異口同音にいっている事は、かかる暴虐は信じられないといふ言葉である」という捕虜虐待の内容の記事がもとで発刊禁止。これで完全にビビってしまい公職追放と相まってマスコミは全部、今でもプレスコードがかかっているかのような報道しかしません。74年も経っているのに。政府の悪口さえ言っておけばいい、戦争の反省だけしておけばいいという敗戦利得癖。敗北主義の主張。

1948までの公職追放で愛国者とみられた20万人が職を奪われ、その範囲は教職にまで及んだ。この期間によって以降今まで、教育関係は完全に敗戦利得の一部となったのです。だから大学生でも近現代史を知らせない。敗北主義教育。さて、こういった基盤の上に自分たちが生きていることを自覚して、自分たちはダメ日本人だったけれど、これからの子孫のために日本を取り戻すにはどうしたらよいかを考えなければなりません。

政治家は無責任すぎます。戦争に備えよとは言わないが、(本当は間接侵略に備えるべき)東海東南海地震で32万人が死亡する予想が立っているのに、命を守ることは自治体任せ、実際災害が起こった時のインフラや経済についてなぜもっと早く真剣に考えないのでしょうか?東京直下地震、富士山や浅間山の噴火についても同様、この人たちはもう完全に侵略されてしまって、日本が滅びるのを待っているのではないかとさえ思ってしまいます。

自民党も信じられないが、その他もひどい。本当に災害に、侵略にまじめに備える提案をする政党はないものか?英霊が守ってくれていると信じているけれど、生きている日本人が一番頑張らなければならないのですよ。

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