少子化を真剣に考える(1) 出生数・出生率。

厚生労働省が6月7日に発表した人口動態統計。2018年の出生数918,397人で過去最低。3年連続で100万人を割りました。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は1.42と、前年から0.01ポイント下り3年連続の低下です。晩産化や結婚をしない人が増えているということですが。人口を維持するには2.0~2.1の範囲を保つ必要があります。出生率の底は平成17年の1.26でしたが、そのときでも出生数は1,062,530 つまり15年間で文字通り計算上でも現実でも母数(分母)が減っています。死亡数から出生数を引いた自然減は44万人。今の出生数 約92万人で自然減44万人。ちょうど1.5倍(136万人)の赤ちゃんが生まれないとどんどん減っていく。厚生労働省のグラフに私が135万人くらいの高さにピンクの線を引きましたが。(クリックで大きく見えます)今はこの線でも 生むことのできる人が減り、死人は一気に増えていくのですから、人口維持なんてもう無理なんです。

先日、桜田元大臣の失言といわれる『お子さん、お孫さんには子どもを最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい』っていうのは本音でしょう。いろいろな考え方の人がいますが、私はある程度の数の人は心の中でそう思ったのではないかと思います。しかし、人口減少も日本人が選んだ道なのですから現状はしようがないとして。私達の子孫に与える影響は、私達の世代が考えるべきことなのではないでしょうか。

これからはアジアの国々が栄えていきます。労働人口も増え技術も向上し当然生活水準も上がっていきます。相対的な埋没なら ましかもしれませんが、国力は人口(構成含む)が支えている面もあるので日本の国力はかなり落ちていくはずです。海外の賃金が上がれば人が流れる、格差も広がるでしょう。政策的に根付いた移民の子孫も増え多国籍社会になっているかもしれません。そのとき分岐点を生きた私たちに未来の子孫たちは感謝してくれるでしょうか。『よい選択をしてくれてありがとう』といってくれるでしょうか。

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