ウクライナをみて想う。藤井一中尉 没77年

5月28日は藤井一中尉の命日です。先に逝っていたフクさん、一子ちゃん、千恵子ちゃんと再会した日です。昨年の今頃、誰が現在進行形の戦争を目の当たりにすることになると思ったでしょうか。大国ロシアの西側に接するウクライナ、この国も昔のソ連兵の祖国というのが少々複雑ですが東に接する我々の脅威はロシアだけではありません。危険な国がいくつもあります。脅威はむしろ日本が感じなくてはいけないのです。

写真は内閣府のホームページからダウンロードできる『沖縄戦記』のほんの一ページです。当時の軍人やお役人の記録がその場で書いた記録です。それぞれ受け止め方があると思いますが内閣府にアクセスして読んでみるとよいと思います。教えられていることと違う当時の沖縄の人々の感覚がなんとなく理解できます。

ウクライナでなぜ一般人が戦争に巻き込まれているのでしょう。理由がわかりますか。なぜ沖縄で多大な犠牲を出してしまったのか。ことはそう簡単ではないのです。現在でも一般人が巻き込まれる危険性は端っこから生じます。

日本の端っこが戦場になり犠牲者が出たのは日本が沖縄を捨て石にしたという理由では説明できません。沖縄戦記でも軍と行動を共にしたほうが安全だと思う人も多かった。戦況が進むにつれ人の心も異常になって感覚がマヒするということはウクライナで起きていることと似ていますね。泣きながら戦争は嫌だと言いながら、その場にとどまっているお年寄りの映像を見ると胸が締め付けられます。同じことが沖縄でもあったのでしょう。

だから我々は端っこに注意しなければならないのです。ロシアの議員が言っています。『アイヌはロシアと同じ民族であり北海道に渡った』日本の政治家が言っています『アイヌは日本の先住民族である』これが両方本当ならばロシアがウクライナに侵攻したのと同じ理由が作れますね。Chinaの言い分は『古代琉球は中国の「属国」だったので日本の領土ということはあり得ない』です。一定数琉球独立を掲げる人もいます。そうしたら元々Chinaの属国であった琉球を救うという大義名分が生まれますね。

かつての日本人だったらウクライナ人のように圧倒的に不利でも戦ったでしょう。有名な『戦っても亡国、戦わずとも亡国』と言った軍令部総長・永野修身。正確には『戦わないなら国が滅び、戦ったとしても国は滅びる。けれど戦わずに国が滅びるというのは日本民族が身も心も永遠に国を失うことになる。もし戦い、護国の精神に徹するなら、たとえ戦いに勝てなかったとしても祖国を護るという日本精神が残る。そうすれば私たちの子孫が必ず再起しあるいは三起する』いやあ実に恥ずかしいですね。日本人は戦に負けて日本精神も残らなかったのではないでしょうか。もし本当に日本精神がなくなっていたら大東亜戦争で命を懸けた英霊は本当に無駄死にとうことになりますよ。私は南方のぬかるみで足を取られて餓死した一兵卒でも大事な英霊として靖国で鎮まっていると信じています。藤井中尉を初め沖縄に急いで特攻して逝った人たちはもちろん歩兵でも軍属でも皆日本を守った英霊で、その人々が守った日本に今生きているのが私たちです。私たちも色々な意味で日本を守る義務があるでしょう。

私たちも歴史の中に生きています。侵攻、侵略、戦争と立場の違いで言い方が変わる事実を見ています。私たちにとって戦争に見える行動はロシアは平和維持活動と言っていてウクライナではジェノサイドなのです。今現在の情報社会でもこの状況で正義の味方など現れず。武器供与するから自分で守れと言われてしまうのです。

では大東亜戦の時はどうだったのでしょう。私の中の解釈では(もちろんそれ以前の流れを現代ウクライナ同様無視して開戦当時だけ切り取ってのものですが)

欧州は特にアヘン戦争以降、China(地方名)の中にいろいろな権益を持っていて日本も日清日露の戦勝国であった。欧州はChina以外の植民地でも搾取し上げた利益を自国に還元して栄え、日本は人口増加と家督制度の中で次男三男が相続する土地や仕事がない、資源がない等の事情から中南米やアメリカに移民を送っていた。そんな中、満州はChinaの端でソ連との緩衝地帯、且つ移民先として有望だった。ましてChinaには正当な権益を持っていて求められて出兵した関東軍が治安を維持していた。5族協和の満州国も作った。(五族=日本人・漢人・朝鮮人・満洲人・蒙古人)みんな仲良く栄えて誰も文句言うまいと思ったらクレームが入った。中南米で移民排斥運動が起こり世界はブロック経済化し日本は弾かれる。関東軍の行動を調査したリットン調査団の結論は日本にとって甘いものだったが日本はそれを良しとしなかった。欧州や遅れてきた大国アメリカが日支事変に介入してくる。日本はますます孤立する。欧米に許され日本には許されないことがあってよいのか。日本人には理不尽に思えた。日露戦争で得た権益は8万人の命と国家予算の3倍の戦費を賭けて得たものだ。到底簡単に手放すわけにはいかない、コミンテルンの介入もあり欧米との正面対決となる。

その後は皆さんの知る通りです。問題はその後です。日本が二度とアメリカに立ち向かえないようにする。その緻密な戦略は多岐にわたり結果として依存性の高い人間を量産します。自分の生存さえ他者に依存する。強い者に従えと、核を持った国には逆らわないほうが良いとなれば北海道と沖縄は失ったも同然。また抵抗すれば北海道と沖縄が戦場になるのも必然。日本人の覚悟が迫られております。『備えあれば患いなし』考えることから逃げてしまってはいけません。どうやって日本を守るのですか。家族のある人はどうやって家族を守るか。子供たちや地域を守るのか。昔の人は身近に防衛を考えていたでしょう。

日本は今でも資源がない、食料自給率が低い、労働生産人口の低下等の危機を抱えています。大東亜戦争前と変わっていないのです。1990年代にGDPの上昇カーブはいずれアメリカをとらえるかのような勢いでした。半導体の50%をDRAMの80%は日本が作っていましたが経済戦争でそのほとんどを失い25年間経済成長していない唯一の先進国(いずれ先進国でなくなります)です。なのなのにどうして現代日本人は経済や軍事での安保や生存について考えなくてもよいと思っているのでしょう。憲法9条があるからですか。日米安保という曖昧な約束があるからですか。それらが破られた時の事。なぜ考えなくてもよいと思ってしまったのでしょう。WGIPが日本人から考えることを捨てさせたのです。『今だけ』『金だけ』『自分だけ』に向かっていけば必然的に日本が日本でなくなることを彼らは研究済みだったのです。

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