少子化を真剣に考える(5) 現実をみて、ではどうする。まとめ。

結婚というものにネガティブなイメージを描く、または間違った(私から見て)考えを持って独身でいる人が多いように思えます。動物が本能に基づいた生殖で結びつくのと違って、現代の人間の場合は動物にない何かによって結びついているはずです。貧しい国では子供は労働力として、日本でもかつては売り買いされたという事実があるのです。しかし現代は日本史上最も自由な状況で家庭が営める時代を生きているのではないでしょうか。(これから先は私たちが子孫のために環境を作ってあげる番です)戦後は「女性の地位が低く、生活できないから結婚するしかなかった」「ご飯の支度などの家事労働のために嫁をもらった」等も実際の動機としてあったとは思いますし、これらが時代が変わったことで動機から外れたことで婚姻率が下がっていることは間違いないでしょう。

私個人も結婚は早いほうではなかったし、子供も独りしかいません。個人的には里親制度や特別養子縁組にも取り組みたいと思ったことはあったのですが、自分だけでは決められないし難病持ちとなってしまった今ではあきらめています。私は何かを期待するような結婚というのは動機として順位をかなり下げないといけないと思います。

自由が大きくなると婚姻率が下がる。先進国(経済的向上)では皆同じような出生率が低下傾向があるわけですが、日本だけはそうなって欲しくなかったです。経済的に豊かになって(ピークは過ぎても比較すれば豊かなほう)自由が拡大しても日本人は婚姻率、出生率とも下がらなかった。というようになって欲しかった。

結婚とは自分が何かを望んだり、何かをしてもらうことではなく、自然と催してくる他人のために何かをしてあげたくなる。この人のために役にたちたいという思いが出てこないとできないことだと思います。ある一定の年齢になれば自然と催してくるはずの感情を、実現できないんだと感じてしまうのはマスメディアや団塊前後世代が作った価値観にあるはずです。だから その世代の子供の年代で婚姻率が下がっているのです。これは、家庭教育、学校教育、社会の価値観が間違っている(主観)からで、そんなことを言ったら私ども中小零細企業に勤める人間なんて結婚できないということになってしまいます。

男性は総じてシャイです。戦国時代から日本人は男女同じに育てると、男は男にならないことを知っていたから子供のうちは「男女七歳にして席を同じゅうせず」(違う解釈が多いが)だったのです。私の周りでも男女とも独身が多く、結婚に関してあきらめていたり悲観的に考えたりしている人が沢山います。ここで昔は世話を焼く周囲が動いて相手を探したり、無理やり結びつけたりしたのですが、いまは出すぎたことを憚る世の中ですので、単身者の家族も困ったものだということで終わってしまいます。

「経済的にいくらないとやって行けない」「非正規では結婚できない」シャイな男性側がこういう思考に陥っていたら女性から声などかかったくるはずないのですから、一生独身決定です。人のためになりたい男性に言います。シャイなおっさんは可愛くないです、勇気を出して行動しましょう。出会いを待つ女性に言います。不器用でカッコ悪い男性の話しも聞いてみてあげてください、良い所がきっとどこかにあります、後から味が出てきます。二人で前向きに明るくまじめに生きれば乗り越えられない壁はありません。きっと誰かが手を差し伸べてくれる。運が開けてくるのです。

人のために働くことの喜び。一緒に食事をして「おいしい」と言っている相手の笑顔見たときの喜び。こんなもと思うことが結婚の見返りとして充分だということ。経験者だから言える、これだけですごい幸福感を得られます。イメージとしては結婚前は白黒の世界に住んでいたが、結婚したらカラーになったくらいの違いがあります。(白黒テレビ知らない世代には伝わらないか?)

「家族を持つためにがんばるぞ」「子供のために耐えるのだ」ということが、私にどれだけの力をくれたかわかりません。結婚している人はみなそうだと思います。結婚していない人には「その程度?」と思われてしまうかもしれません。でもそれで充分ときっと思えます。誰かのために生きたい。そんな気持ちが出てきたら実行しましょう。明るく積極的にいきましょう。きっと雲の上で将来のあなたたちの家族が見ていますよ。そういう話もよく聞きます。希望は生きる力の源泉というタイトルの記事も書きました。まさに婚姻は生きる希望を沢山生んでくれるのです。

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